2015年1月7日水曜日

2014年読んだ本ベスト5

あけましておめでとうございます。 今年は100冊!と大見得を切って始まった2014年ですが、数えてみたら50冊でした。 一昨年と変わらず。 昨年は、本を読むよりも手を動かすことが多かったのですが、それでもペースは維持できたのかなぁと。

このところの興味がだんだんと、技術や製造から、組織・リーダー論ときて、起業、経営、会計、法律を経て、経済、政策、政治と、ずいぶん遠くへ来たものだと思う日々です。 毎年書いている、良かった本5冊です。

YコンビネーターYコンビネーター
ランダル ストロス 滑川海彦

日経BP社 2013-04-30
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ご存知ポール・グレアム率いる、シリコンバレーの謎のスタートアップ支援組織。 投資するだけではなくて、企業として成長するために必要なある種の教育も行う、大学院を出た後のビジネススクール的な役割も担っているようだ。 これはすごく重要なポイントな気がしていて、単に資金を投下すれば成功するわけではなくて、起業家としての成長を促す必要がある、成長しなくては成功しないということを念頭に置いているように感じる。 個別のストーリーは大変面白く、投資家がどのような視点で見ているのか、サービスの立ち上げにどのような苦労があるのか。 ひと通り読むと、様々な事例を追体験できる。

デジタル時代の著作権 (ちくま新書)デジタル時代の著作権 (ちくま新書)
野口祐子

筑摩書房 2010-10-05
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著作権について勉強しようと思って読んでみたが、大変に良かった。 著作権とはそもそも何か、何から何を守る権利なのかと、何で存在するのかといった議論から、社会においてどういう重要性があるのかといったところまで、時代時代に応じて社会的な背景から法律の意義まで広く議論・解説がなされている。 こうした話は、技術革新によっても大きく覆って来る。 「タダ乗りは許せない」というような感情的な議論ではなく、原則的に社会全体の利益になる方向に議論が進むという原則が見える。 法律について少し興味をもった。

稲盛和夫の実学稲盛和夫の実学
稲盛和夫

日本経済新聞出版社 2000-10-31
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ご存知、京セラやKDDの経営、そしてJALの再建で知られる稲盛さんの経営論。 特に注目するのがお金の管理であり、お金を管理するという視点で会計を見ること、それをベースに経営をすることが主な話。 大雑把に言えば、投資した資源に対して、どれくらいの収益が期待されるかをなるべく正確に長期的な予測をするということ、いわゆる管理会計の話。 将来を予測するための会計という思考方法が、極めて理系的ですんなり頭に入る。 会計について興味を持つきっかけになった。

志高く 孫正義正伝 完全版 実業之日本社文庫志高く 孫正義正伝 完全版 実業之日本社文庫
井上 篤夫

実業之日本社 2010-12-04
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孫さんの人生が狂っているのでぜひ読むべしと薦められて読んだが、流石にちょっと衝撃的だったので大変印象に残った。 学ぶべきことが多すぎて、参考になったというよりは衝撃を受けた。 単身アメリカに行ったと思ったら、半ば強引に入学試験を突破したり、そうかと思ったら突然ビジネスを始めたり。 とにかく野心にあふれていて、これだという道を徹底的に追い求め、見定めたら徹底的に実行する。 起業家はかくあるべしのお手本のような、そのような生き様は感銘を受けた。

水ビジネス ──110兆円水市場の攻防 角川oneテーマ21水ビジネス ──110兆円水市場の攻防 角川oneテーマ21
吉村 和就

KADOKAWA / 角川書店 2009-11-10
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経営系の本が多かったので、ちょっと違うのを1冊。 これを解くべしという社会問題を把握する必要があるな、と思って幾つか読んだものの1つ。 日本人はそもそもどのようなリスクの上で生活をしているのか考えると、水資源は豊富にあると思っていたが、実は外国に農作物のかなりの量を依存しており、その農作物が水資源(例えば飼料の栽培)に依存しているので、間接的に外国の水資源に依存しているというはなし。 こうした考えを、「仮想水」と呼ぶのだが、この話は目からウロコだった。 原発を始めとするとエネルギー問題も含めて、自国がどのようなリスクを抱えているのか、それを解決するには何をすれば良いのかということを考えるきっかけとなった。

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