年があけてしまいましたが、2012年に読んだ本のベスト5です。昨年は50冊くらいでしたが、14冊は三国志ですしね・・・。
北方三国志はこの5冊に引けをとらないくらい面白かったですが、それはまた今度。
ところで昨年は、「読書会」というイベントを社内で開催してみました。週1で、昼休みにご飯を食べながら、みんなに本を紹介する。概要レベルで理解させられるか、あるいは購入させられたら勝ちみたいな感じで。ここに出した5冊の内、実にトップ3冊は人から紹介された本でした。なかなか良いイベントでした。継続できるといいですね。
経営の危機に立たされた事業をわずか数年の間にV字回復させる、一部ノンフィクションの小説の体をしたビジネス書。かなり面白かった。経営者とは、経営的視点とは何かが詰まっている。この後、三枝さんの本を年明けにもう一冊読んだが、そちらも面白かった。ことさら強調されるのは「創って、作って、売る」という、製品開発、製造、販売のシンプルなビジネスの基本をいかに『回す』かであると。大きな企業では役割で組織を分けてしまいがちであるが、そうではなくて小さな組織にして開発からお客さんまでの距離をいかに縮めるか。今の自分の会社はまだ小さいので、いかに全員で価値を作ることを意識しながら組織を回せるかを意識して行きたい。
現状の病院経営がいかに苦しいか、破綻しだしている診療報酬制度など、現在の医療現場の問題点と、それに対して医療で「ビジネス」をしなければならないという筆者の強い主張、医療が何を目指さねばならないかという強い信念がとても共感できた。特に、ビジネスと言っているのは、つまり医療の質を上げるために良い循環を作らなければならないということ。単に診療行為をすれば国からお金がもらえますの世界ではなくて、質の良い医療、質の良い環境を作り、社会に還元し、地域経済も動かし、結果としてまた医療の質が上がる、そういう好循環を作るのに必要な視点がビジネス化であるということ。医療、健康というのはこれから日本における重要な要素とにあると思うし、その中で破綻しない制度をどう回すかは興味深い。
ストリートファイターシリーズの世界チャンピオンとして有名なウメハラが、どういうメンタリティーでゲームを極めて来たのか。非常にストイックで、現実的、努力家で、これはとても真似できないと思わせる精神力に感銘を覚えた。うまくなるという非常にシンプルな目標をおいて、自分に対して徹底的にシビアな課題を常に課していく、真似したくてもなかなか真似できない。
歴史を振り返り、リーダーとはどういう人なのか、どういうリーダー像が求められるのか。堅い本だと思ったが、もうすこし読みやすい。当時書いた感想、以下のことはずっと心に留めたい。「挑戦すること、リスクを受け入れること、前向きであること、失敗してもよいから挑戦すること、味方を作ること」
記憶力選手権という大会が世の中にあるとは知らなかったが、その大会を取材した記者が世界王者に指導を受けながら、1年で全米チャンピオンになるまでのノンフィクション。著者自身が記者であるため、記憶にまつわる色々なトピックを調査、インタビューして、記憶術のみならず、記憶とは何なのかを著者自身の切り口で論じている。最後の全米選手権の模様の書きぶりは、まるで知らない競技にもかかわらず、ゾクゾクの連続で読んでいて面白かった。
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