2010年9月29日水曜日

商品開発力

フォトキナを睨んでか,8月あたりからデジタル一眼レフに関して自分の感覚では革命的といわれうるような大きな流れをみました.一つはソニー,もう一つはキヤノンです.日経○○をよく読むのですが,その中で将来のイメージセンサやデジタルカメラがどうなるのか,という予想,ロードマップのようなインタビュー記事を読みました.ここ数年で劇的に変わってきた,感覚的ですがそれはまさにコンピュータ屋がハードづくりからソフトづくり,そしてサービスづくりに変わっていったようなものに似ているのかなという印象を受けました.

最近,デジカメ界で話題をさらいまくっているのがソニー陣営でしょう.超小型のミラーレスなのにAPS-CのNEXは衝撃的で,しかも市場にも受け入れられているようです.しかし,先日発表されたα55とα33,これは私の中ではさらに衝撃的でした.メインストリームクラスの一眼レフに電子ビューファインダーを採用という点です.不可侵にして犯さざるべからずだったファインダーがついに,という感じです.将来的に光学ファインダーは絶滅するだろう,というような予想をされている方は過去にも見たことがあるのですが,こんなに早く,いやもうそういう上位機種でも実用段階に来ているんだと思わされました.加えて,透過光ミラー.従来のカメラ造りをする時代ではないんだよ,というような主張,気概が最近のソニーのものづくりには滲み出ているように感じます.

もう一社,衝撃的なニュースを連発したのがキヤノンでした.1億2000万画素のCMOSセンサー(従来の7.5倍)と,20cm x 20cmの巨大CMOSセンサーの開発(従来の40倍)です.どちらのニュースも目を疑いました.半導体開発に関して素人なのですごさの10%も理解できてないんでしょうが,簡単に集積度を上げられるとも思いませんし,巨大化すると歩留まりも劇的に悪くなる気がします.ただ,素人目でもはっきりと「躍進」とわかるような変化を作れるだけのパワーと度胸には感服します.


最近というわけでもないですが,他に注目株なのがパナソニックとサムスンでしょうか.こうした家電メーカーの方が斬新なアイデア,顧客のニーズ,新しい取り組みに積極的,またそれを遂行するだけの基礎体力が備わっているように感じてしまいます.ソニーはαとサイバーショットの2つの血がうまく結合したのかな,と思います.こうした点は古株の職人気質なメーカーは,折角の技術力を生かしきれずに歯がゆく感じます.我らがPentaxもK-5を発表しましたが,やはりセンサーが変わった以上のインパクトを出せていないのかなと.最近のPentaxのデザイン路線は,デザイン好きとしては好感が持てますし,そうしたニーズは確実に存在するので力を入れていって他社と違うモノづくりをして欲しいところです.

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